久しぶりに訪れた古本屋で2冊本を買った
「古書城田」さんと最初にお会いしたのは「宝珠山小劇場・手仕事舎」からの帰りの電車の中で。隣に居合わせた知らない方と名刺を交換するのは、まるで学生時代の北海道旅行か・・・
海外旅行・・・。といった気分で。妙にテンションが高く、いつになく饒舌に「話が弾んだ!!」
彼の名刺は「手漉き和紙」に印鑑が押してあるような・・・。コラージュしてあるような
コリコリした「名刺」だった。久しぶりにこの様な名刺を手にした時、宝珠山から
「お土産」をいただいた気分で嬉しかった。「田川の泥棒村」の話になって
常々読んでみたいと思っていた本なのでその本を買いにゆく。というお約束をした。
ー「白昼堂々」結城昌治著/朝日新聞社・昭和49年
金井美恵子さんが「旅館」の娘だったという事をはじめて知った。連れの友人いわく。
「へえ。彼女まだ現役で書いてるの?」店主「ええバリバリの売れっ子ですよ。」なんて・・・。
連れの友人は友人の夫で「古本屋」のデートが終わった後、焼き物の展覧会を観に、
コレマタ「化石みたいな画廊」を訪れた。皆、年を執っていて会話が億劫だったので、
そそくさと「芳名帳」に名前を書いて退陣した。ーそういえば「芳名帳」に名前を書く。
という作業も何年ぶりだろうか・・・。そういえば昔「銀座の画廊巡り」とか
「オープンニング荒らし」をやっていた頃「この芳名帳に名前を書く。という作業」は
一体なんなんだろう!?ーと疑問に感じた事がある。
ー単なる「顧客名簿」のデータではなかったのだろう!・にも拘わらず?!ここでの連れは大学の先生をしている旦那の先輩、いわく「僕はどうしても君らがやっている、『あの芳名帳に名前を落とす行為』があまり好きじゃあないんだな・・・。」この「台詞」は記憶にとどまるくらいよく聞こえて今でもはっきり覚えている。ー職業柄というのは「人生の楽しみ」を減らすという事かなあ!?
古本屋の話にもどすーーー友人の妻の待つ「家」へと「食料」を抱えて戻ると
妻は新しく買った新品の冷蔵庫の掃除を終えて「いそこちゃんビール飲む?」
「あなたは散髪の予約まであと少し時間あるから、さあ食べよ!」車でゆくか
バイクで行くか迷っている彼にスカサズ「バイクにしなさいよ。」と反強制的に。
しかも夫はそれに素直に従う。ーーー散髪後の彼の姿を拝見して帰ろうと。
彼の居ない間に今度は妻の方と「本」の話で盛り上がった!ーーー実は「この家」にも
以前、膨大な書庫があり「一体、あの本はどこへいったのお?」という話。
ちょうどお話も程よく終わった頃。一瞬の「大雨」に濡れて帰ってきた彼。
「この僕を観て!」という彼・・・。そういえば彼が「僕を観て!」と言ったのは、
これがはじめてではないような気がした。